2012/04/05

ゲルハルト・リヒター【4900 Colours】 のこと

ゲルハルト・リヒター(1932年生まれ)
ドイツが世界に誇る画家であり、本当に重要な芸術家の一人ですね。

今日は、ゲルハルト・リヒターの【4900 Colours】について。
色彩の教科書のようなこの書籍。
この作品は、一体何なのでしょうか。

私が、色々な資料を見て最後に出てきた言葉は、「色彩の可能性」です。
絵画において、色彩(色)とは。
この試みにおいて、リヒターは何を発見したのでしょうか。

4900 Colourは、Version-ⅠからVersion-Ⅺまで。

基本をVersion-Ⅰとして、展開されています。
「9.7×9.7cmの正方形」、「25色の絵具」が材料。これを5×5色並べて、正方形のパネルを作成します。
この色の組み合わせは、コンピューターによってランダムに選択され、Version-Ⅰはパネル196枚で構成されます。

5×5、10×10、15×15、20×20...........という形でVersion-Ⅺまで。
※この組み合わせは、サイコロによって決められています。


 
インタヴューでリヒターは、色とかたちの追求をしたヨゼフ・アルバースを「Holyman」と言っていました。アルバース著書、「色彩の相互作用(Interaction of Color)」を読めばこの意味が分かるかもしれません。そして、リヒターが彼をそう呼ぶ理由も。

 
昨年、ケルンに立ち寄ることが出来ました。
この4900 Colourがステンドグラスになって、大聖堂に収められていました。
大きなこのケルン大聖堂、中に入って高い高い場所に大きな窓。
正方形の色彩が。
色って不思議。そう思いました。
 

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